ドメスティックブランドの好みは "二極構造" — 303 名アンケートで見えた相関

2026.05.07 · 約 4 分で読めます

ドメスティックブランドの好みは "二極構造" — 303 名アンケートで見えた相関

drop-clutch 会員 + ウェイトリスト 303 名の回答を集計。COMOLI 90.4% を頂点に、それ以下のブランド支持が「デザイン装飾」と「シンプル / 独自素材」の 2 クラスタに完全分離する構造を可視化しました。

目次
  1. 集計の前提
  2. ブランドランキング
  3. ドメブラ好みの相関図
  4. 発見 1: NICENESS 好きは MAATEE&SONS も好き
  5. 発見 2: ANCELLM × barbell object の意外なクロス
  6. 発見 3: クラスタ A と クラスタ B は "交わらない"
  7. 発見 4: クラスタ内部の "結束の強さ" も違う
  8. まとめ

ご登録時とウェイトリスト登録時にお願いしている「気になるドメスティックブランドを 3 つまで」のアンケート、回答が一定数貯まったので集計しました。N=303 と必ずしも大きい母集団ではありませんが、好みの分布を覗くと面白い構造が見えてきたので共有します。

集計の前提

  • 対象: drop clutch 会員と、ウェイトリスト登録者でブランドアンケートに回答済みの方
  • 回答数: 303名 (ウェイトリスト登録者を含む)
  • 正規化: 「コモリ」「COMOLI」「Comoli」のような表記揺れを 1 つに統一、同一ユーザーが同じブランドを 2 回入力したケースは 1 票としてカウント

各回答者は最大 3 ブランド挙げられるので、% は「そのブランドを挙げた人の割合」 を指します。1 人で複数ブランド挙げられるため合計は 100% を超えます。

ブランドランキング

順位ブランド得票数支持割合
1COMOLI27490.4%
2AURALEE6722.1%
3MAATEE&SONS5919.5%
4A.PRESSE5317.5%
5NICENESS3110.2%
6ANCELLM227.3%
7barbell object175.6%
8ssstein134.3%
9Graphpaper93.0%

長尾には ULTERIOR / YOKE / HERILL / T.T / KAPTAIN SUNSHINE / sacai / TEATORA / COMME DES GARÇONS など 80 を超えるブランドが各 1-6 票で並びます。

drop clutch は現状 COMOLI 1ブランドへの対応が中心なので、回答者の 90% が COMOLI を挙げているのはサービス特性ゆえの当然の結果です。面白いのはその先 — 2 位以下の支持構造の中に明確なクラスタが現れる点でした。

ドメブラ好みの相関図

主要 7 ブランドを 2 つのクラスタに整理し、どのブランドとどのブランドが同じ人に選ばれやすいか (= 共起) を可視化したものが下図です。

drop-clutch ブランドアンケート 相関図

  • 二重線 = 強い結びつき
  • 単線 = 中程度〜緩い結びつき
  • 灰色点線 + × = 両方を選んだ人がゼロ

以下、データから読み取れた特に面白かった発見を 4 つ共有します。

発見 1: NICENESS 好きは MAATEE&SONS も好き

NICENESS を選んだ方の 58.1% が MAATEE&SONS も選んでいます。逆向き (MAATEE&SONS 選択者からの NICENESS 支持率) も 30.5% と双方向に強く、期待値の約 3 倍。人気上位層の中でもこのペアだけは抜けて結びつきが強く、両者を「セットで好む層」が確かに存在することがわかりました。

発見 2: ANCELLM × barbell object の意外なクロス

ANCELLM 選択者の 31.8% が barbell object も選択、逆向きは 41.2%、期待値の約 6 倍と最も強い結びつき。表面上のジャンルはやや違って見える 2 ブランドですが、好む人は両方好むという「美意識のクロス」がきれいに出ました。

発見 3: クラスタ A と クラスタ B は "交わらない"

最も面白かったのが、相関図で示したクラスタ A (デザイン装飾 / オーバーサイズ) と クラスタ B (シンプル / 独自素材多) を跨ぐ組み合わせで、完全クロスオーバーなし (= 両方を選んだ人がゼロ) のペアが複数存在したことです。

  • ANCELLM (n=22) ↔ NICENESS (n=31): 両方選んだ人 0
  • barbell object (n=17) ↔ AURALEE (n=67): 両方選んだ人 0
  • barbell object (n=17) ↔ A.PRESSE (n=53): 両方選んだ人 0

合わせて 53〜84 名の 回答者がいるにもかかわらず、これらの組み合わせを両方挙げた方は文字通り 1 人もいません。期待値ベースでは 2-4 名の重複が見込まれる組み合わせなので、「単に少ない」のではなく 明確に交わらない 構造です。整理すると、

  • クラスタ A (デザイン装飾 / オーバーサイズ): ANCELLM / barbell object / ssstein
  • クラスタ B (シンプル / 独自素材多): AURALEE / A.PRESSE / MAATEE&SONS / NICENESS

の 2 群に支持層が分かれ、両群の境界線を踏み越える人がほとんどいない、という結果になりました。

発見 4: クラスタ内部の "結束の強さ" も違う

「クラスタ」とひと括りに言っても、内部の濃さにはっきり差があります。

指標クラスタ A (デザイン装飾 / オーバーサイズ)クラスタ B (シンプル / 独自素材多)
ブランド数34
内部の組み合わせ数3 ペア6 ペア
強い結びつき比率67% (2/3)17% (1/6)
性格内部結束が密広く緩く繋がる

クラスタ A は「ANCELLM 好きの方はほぼ確実に barbell object か ssstein も好き」というほど密にブランドが結びついています。一方、クラスタ B は中核 4 ブランド同士が緩やかに繋がっていて、「AURALEE は選ぶが A.PRESSE は選ばない」のように個人の好みの組み合わせがバラけている印象。ただしクラスタ B 内でも MAATEE&SONS × NICENESS だけは双方向の強い結びつき (発見 1) があり、緩めなクラスタの中の 強固な結びつきのペアになっています。

まとめ

303 名のアンケートから見えたのは:

  1. NICENESS × MAATEE&SONS の強いペア
  2. ANCELLM × barbell object という表面的に違う 2 ブランドの美意識クロス
  3. クラスタ A (デザイン装飾 / オーバーサイズ) と クラスタ B (シンプル / 独自素材多) の完全分離 (zero crossover)
  4. クラスタごとの結束の濃淡 (A は密、B は緩い)

いずれも個人の感覚値としては感じていてもデータで裏付けるのが難しい類の構造で、今回の母集団なりに輪郭が見えたのは面白い結果でした。

補足: 本記事の数字は 2026-05-07 時点の集計です。回答数の増加に伴い細かいランキングは変動する可能性があります。

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